Jelly
「死んでたっつーか……。優月って何かひとつ引っかかると、面白いくらい全部に影響出るよな。クリアな時は良いんだけど」

「あ、何かやらかしてたんだ」
「多少ね」

 きっと俺は知らないうちに、こいつに何度もミスをカバーさせていたんだと思った。ごちゃごちゃ細かいことにケチつけてくるヤツじゃないから、気が付かなかっただけで。

「神長と話してたら、真面目にどうにかしなきゃいけないって思えてきたよ。安藤さんに言って、明日デイリーミーティングの後に少し時間もらうよ。……もし本気でどうにもならなくなったら、お前助けてくれるよね?」

「そりゃ、もちろん」

 神長は表情ひとつ変えずに言う。こうやってする簡単な口約束に、後ろ盾としてどれほどの効力を俺が感じているのか、神長はわかっているんだろうか。

「とりあえず食えば。もう戻らないと」
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