【最愛婚シリーズ】クールな御曹司の過剰な求愛
「あ……」
「イヤリングが」
彼の長い指がわたしの耳からイヤリングを取った。どうやら落ちそうになっていたみたいだ。
「あ、ありがとうございます」
自分で直そうと手を差し出す。その手にイヤリングを乗せてもらえると思っていたのに彼はその手をぐっと押し戻した。
「私にまかせてください」
そう言って返事を待つことなく、彼はわたしの耳に触れた。
「あっ……」
くすぐったくて、思わず肩をすくめた。そんなわたしを見て彼はクスっと笑った。
「少しですから我慢してください」
そういわれても普段人に触れられる場所でないのだから、意識するなと言われても無理だ。
ギュッと目をつむってこそばゆさに耐えていると「できましたよ」と言われて目を開けた。最後、指が離れていくときに彼の指がわたしの耳を優しくなぞった。
「んっ……」
ぎゅっと目をつむる。
「とってもかわいくなりました」
両肩を持たれてくるりと回れ右させられた。その先には大きな姿見がある。
彼はわたしの肩に手を乗せたままわたしの後ろに立ち、まるでおまじないのように鏡の中のわたしに語りかけた。
「イヤリングが」
彼の長い指がわたしの耳からイヤリングを取った。どうやら落ちそうになっていたみたいだ。
「あ、ありがとうございます」
自分で直そうと手を差し出す。その手にイヤリングを乗せてもらえると思っていたのに彼はその手をぐっと押し戻した。
「私にまかせてください」
そう言って返事を待つことなく、彼はわたしの耳に触れた。
「あっ……」
くすぐったくて、思わず肩をすくめた。そんなわたしを見て彼はクスっと笑った。
「少しですから我慢してください」
そういわれても普段人に触れられる場所でないのだから、意識するなと言われても無理だ。
ギュッと目をつむってこそばゆさに耐えていると「できましたよ」と言われて目を開けた。最後、指が離れていくときに彼の指がわたしの耳を優しくなぞった。
「んっ……」
ぎゅっと目をつむる。
「とってもかわいくなりました」
両肩を持たれてくるりと回れ右させられた。その先には大きな姿見がある。
彼はわたしの肩に手を乗せたままわたしの後ろに立ち、まるでおまじないのように鏡の中のわたしに語りかけた。