家庭訪問は恋の始まり
その数日後、24日は平日のため、私は普通に授業をする。

でも、子供たちも今日はなんだかそわそわ落ち着かない。

「みんなの家には、今日、サンタさんが
来るのかな?」

私が聞くと、

「来るよ〜」
「ゲームもらうの!」
「私はおもちゃ!」

と口々に答える。

「そう。いいねぇ。
でも、サンタさんって、いい子の所にしか
来ないんじゃなかった?
みんないい子かなぁ?
先生、サンタさんにあの子とこの子は
授業中にお喋りしてましたってお電話
しようかなぁ。
廊下を走ってた事も教えてあげないと
いけないよね。」

そう言うと、みんな慌てて姿勢を正して前を向く。

サンタさんパワー、絶大。

そうして1日を終え、子供たちを送り出すと、隣の教室から武先生が来た。

「夕凪先生。
今日も送りますから、車を置いて来て
ください。」

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