仮面夫婦~御曹司は愛しい妻を溺愛したい~
「そんなこと言ってないでしょ? ただ、なんで早いのかなって不思議で。今まで少しも家に寄り着かなかったのに」
「…………」
怒ったと思ったら、今度は黙り込んでしまった。
(無理……手に負えない)
やはり一希と意思疎通は難しい。とりあえず美琴を攻撃したい訳ではないようなので部屋に戻ろうとした。
そのとき、ふと気がついた。
(一希、ご飯食べてるのかな?)
毎日、夜八時過ぎに帰宅している。
外で食べて来る時間などあるのだろうか。
気付いたら黙っていられなくなった。
「ねえ……ちゃんとご飯は食べてるんだよね?」
「いや、食べていない」
「え?……もしかして昨日も?」
「ああ」
さらりと告げられ驚愕する。
「なんで? お腹空かないの?」
「空いてる」
「それなら、どうして言わないの?」
「もう食事は終わった様子だったからだ」
「だからって……」
信じられなくて、美琴は呆れて一希を眺めた。
濡れたような艶のある黒いストレートミディアムヘアに、一目で上等と分かるスーツを見事に着こなしている。
その佇まいは堂々としており、とても“お腹が空いている”と言い出せないような小心者には見えない。
そもそもいつだって美琴に遠慮ない物言いをして来たではないか。
今更どうして“食事時間が終わってるから”などと些細な理由で遠慮をするのだろう。
訳が分からなかったが、急ぎキッチンに入りすぐに用意出来るハンバーグを温める。
白米と味噌汁と野菜を準備して持って行った。
一希は本当にお腹が空いていたらしく、残さずに食べた。
「…………」
怒ったと思ったら、今度は黙り込んでしまった。
(無理……手に負えない)
やはり一希と意思疎通は難しい。とりあえず美琴を攻撃したい訳ではないようなので部屋に戻ろうとした。
そのとき、ふと気がついた。
(一希、ご飯食べてるのかな?)
毎日、夜八時過ぎに帰宅している。
外で食べて来る時間などあるのだろうか。
気付いたら黙っていられなくなった。
「ねえ……ちゃんとご飯は食べてるんだよね?」
「いや、食べていない」
「え?……もしかして昨日も?」
「ああ」
さらりと告げられ驚愕する。
「なんで? お腹空かないの?」
「空いてる」
「それなら、どうして言わないの?」
「もう食事は終わった様子だったからだ」
「だからって……」
信じられなくて、美琴は呆れて一希を眺めた。
濡れたような艶のある黒いストレートミディアムヘアに、一目で上等と分かるスーツを見事に着こなしている。
その佇まいは堂々としており、とても“お腹が空いている”と言い出せないような小心者には見えない。
そもそもいつだって美琴に遠慮ない物言いをして来たではないか。
今更どうして“食事時間が終わってるから”などと些細な理由で遠慮をするのだろう。
訳が分からなかったが、急ぎキッチンに入りすぐに用意出来るハンバーグを温める。
白米と味噌汁と野菜を準備して持って行った。
一希は本当にお腹が空いていたらしく、残さずに食べた。