仮面夫婦~御曹司は愛しい妻を溺愛したい~
「なぜ? 子供もいないのだし、美琴さんは神楽グループの要職に就いている訳でもないのだから長引かせる必要はないわ」
「そうですけど……あの、その辺は一希さんに直接聞いた方がいいと思いますが」
あまり逆らいたくは無かったが、寛子の行動は不自然な気がする。
離婚を進めたいのならば、美琴よりも一希に言う方が早いのだ。
「こちらにも都合があるのよ」
寛子が気分を害したように顔をしかめる。
「都合ですか?」
「ええ……あなた本当は知っているんじゃないの?」
「え?」
ますます意味が分からくなった。
(私が知っているって何を?)
義母は美琴を見定めるよな視線を向けてきた。
「前から思っていたのよ。あなたの母親は久我山絢子さんでしょう? うちの事情を聞いているんじゃないの?」
「うちの事情って……神楽家のですか?」
「…………」
寛子は答えずに美琴をじっと見つめている。
「あの、何のことかは分かりませんが、私は何も知らないです。母からも何も聞いていません。母は私が幼い頃に亡くなっています。生前も神楽家に関しての話は無かったと思います」
もし何か漏らしていたとしても、その頃の美琴には理解出来なかっただろう。
「本当に?」
疑わしそうな寛子の顔。
「そうですけど……あの、その辺は一希さんに直接聞いた方がいいと思いますが」
あまり逆らいたくは無かったが、寛子の行動は不自然な気がする。
離婚を進めたいのならば、美琴よりも一希に言う方が早いのだ。
「こちらにも都合があるのよ」
寛子が気分を害したように顔をしかめる。
「都合ですか?」
「ええ……あなた本当は知っているんじゃないの?」
「え?」
ますます意味が分からくなった。
(私が知っているって何を?)
義母は美琴を見定めるよな視線を向けてきた。
「前から思っていたのよ。あなたの母親は久我山絢子さんでしょう? うちの事情を聞いているんじゃないの?」
「うちの事情って……神楽家のですか?」
「…………」
寛子は答えずに美琴をじっと見つめている。
「あの、何のことかは分かりませんが、私は何も知らないです。母からも何も聞いていません。母は私が幼い頃に亡くなっています。生前も神楽家に関しての話は無かったと思います」
もし何か漏らしていたとしても、その頃の美琴には理解出来なかっただろう。
「本当に?」
疑わしそうな寛子の顔。