仮面夫婦~御曹司は愛しい妻を溺愛したい~
「俺たちが生まれたのは観原医院だ。神楽寛子は周囲の反対を押し切って親友の実家の医院で出産したんだ」
千夜子の実家での出産、それならば何とかなるのかしれない。
「でも、それは犯罪にならないの? もし見つかったらみんなただじゃすまないわ」
法的なことは美琴には分からないけれど、罪深いことなのは間違いない。
「そうだ。だからこそ絶対に秘密を知られる訳にはいかなかった」
一希の真剣な目を見て納得した。
「だからお祖父さんに逆らえなかったのね」
「ああ。神楽の父は何も知らない。俺と千夜子は血液型も同じだし、DNA鑑定でもしない限りは入れ替わりに気付けないからな」
「お義父様は鑑定をしなかったのね」
「ああ、神楽寛子が上手くそう仕向けたんだろうな」
「でも、どうしてそこまでして男の子が必要だったの? 女の子だって将来お婿さんを迎えて家を継ぐことが出来るでしょう?」
この現代に絶対に男子でなければならないなどと言う決まりはないだろう。けれど一希は首を横に振った。
「神楽家では男子が継ぐと決まっているんだ。本家に男子がいなければ分家から迎える。それゆえに母には男子出産に拘った。当時父から離婚を迫られていて回避する為には後継を産むしかなかったからだ。何をしても神楽グループ代表の妻の座を失いたくなかったそうだ。親友であった観原の母はその願いに答えた形だ」
「そんな……」
いくら親友の頼みとはいえ、お腹を痛めて産んだ子を取り換えるなど出来るのだろうか。
美琴には信じられない。それに、
「どうしてその秘密を一希に話したの? 一生口にしちゃいけないことだったんじゃないの?」
わざわざ取り換えた先の子である千夜子と親しくさせる意図も疑問だ。
千夜子の実家での出産、それならば何とかなるのかしれない。
「でも、それは犯罪にならないの? もし見つかったらみんなただじゃすまないわ」
法的なことは美琴には分からないけれど、罪深いことなのは間違いない。
「そうだ。だからこそ絶対に秘密を知られる訳にはいかなかった」
一希の真剣な目を見て納得した。
「だからお祖父さんに逆らえなかったのね」
「ああ。神楽の父は何も知らない。俺と千夜子は血液型も同じだし、DNA鑑定でもしない限りは入れ替わりに気付けないからな」
「お義父様は鑑定をしなかったのね」
「ああ、神楽寛子が上手くそう仕向けたんだろうな」
「でも、どうしてそこまでして男の子が必要だったの? 女の子だって将来お婿さんを迎えて家を継ぐことが出来るでしょう?」
この現代に絶対に男子でなければならないなどと言う決まりはないだろう。けれど一希は首を横に振った。
「神楽家では男子が継ぐと決まっているんだ。本家に男子がいなければ分家から迎える。それゆえに母には男子出産に拘った。当時父から離婚を迫られていて回避する為には後継を産むしかなかったからだ。何をしても神楽グループ代表の妻の座を失いたくなかったそうだ。親友であった観原の母はその願いに答えた形だ」
「そんな……」
いくら親友の頼みとはいえ、お腹を痛めて産んだ子を取り換えるなど出来るのだろうか。
美琴には信じられない。それに、
「どうしてその秘密を一希に話したの? 一生口にしちゃいけないことだったんじゃないの?」
わざわざ取り換えた先の子である千夜子と親しくさせる意図も疑問だ。