誰からも愛されない・・その後

二週間後に案件が片付いたから
すぐにアメリカに飛んだ。
4、5日は、滞在する。

紫月の退社時間にあわせて
銀行の外で待つ
颯爽と紫月が歩いてきた。

外人の中でもひけを取らない
背格好に綺麗だ。
「紫月!」
と、呼ぶと
俺の顔を見て
驚き顔から・・顔が崩れて行く・・
そばにいき抱きしめると
嫌、嫌と首をふる
いっそう強く抱きしめ
「好きだ。」
と、言うと
暴れていたのが止まり
「うそっ」
と、言った。

「嘘は、嫌いだ。
待っていろと言っただろう。」
「だって、建前だと。」
「そんな駆け引きは嫌いだ。
依頼をきちんと片付けてから
気持ちを伝えようと思っていたし
紫月が、あのときは雰囲気に流された
だけかもしれないと少し間をあけた。」
「気持ちがなければ、抱かれない。
そんな軽い女じゃない。」
「くすっ、そうみたいだな?
なら、ちゃんと聞かせてくれ。
俺は、紫月を愛している。
これからもずっと側にいてほしい。」
「‥‥わたしもっ‥‥す‥っ‥き‥‥」
と、凪の首に腕を回すと
凪にキスをされ
真っ赤になる紫月に
「早く帰ろう。我慢できない。」
と、凪は耳元で囁き
「なっ‥‥‥」
と、騒ぐ紫月の肩を抱いて
凪は歩き始めた。

それからは、紫月がアメリカにいる間は
イギリスとアメリカを行きをし、
日本に戻るときには
一緒に日本に帰国した。

日本に戻ると
凪は、才賀さんの事務所に入り
紫月と結婚した。

式には、みんな出席してくれて
皆でお祝いをしてくれたのは
言うまでもない。
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