残念な王子とお節介な姫
いや、それより、姫だ。

「姫?
俺、寝ぼけたみたいで、ほんとにごめん。」

姫は黙ってブンブンと首を横に振った。

だけど、姫は泣いたままで…

そうだよな。

俺、結だと思って、思いっきり抱きしめてたし、逃げられなくて怖かったよな。

「ごめん。
あんな事しておいて、説得力ないけど、俺、
姫にどうこうしようとか思ってないから。
絶対、襲ったりしないから、安心して。
へんな下心とかもないから。」

だけど、俺がそう言えば言うほど、姫はどんどん泣きじゃくっていくばかりで…

どうすればいいんだろう。

「姫、ほんとにごめん。」

俺は、姫の涙を親指の腹で拭い、頭を撫でた。

まるで泣いた子をあやしてるみたいだな。

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