残念な王子とお節介な姫
「こうやって見ると、絆って、
やっぱり海翔くんに似てるわね。
奈々さん、そう思わない?」

お姉さんが奈々に話し掛ける。

「はい!
めっちゃかわいいです!
まるで、お姫様やないですか。」

「ふふっ
うちの妹もそう言ってたわ。
王子様の子は、お姫様ねって。
海翔くん、今、幸せなのね。
結はよく海翔くんは王子様だって言うけど、
前に会った時の印象では、綺麗な顔はしてる
けど、王子様って感じはしなかったのよね。
でも、今なら、納得できるわ。
奈々さんに出会えたからね。」

「はい。
1年前、俺が辛かった時に寄り添って支えて
くれたんです。
奈々がいなかったら、俺は今でも結の事を
引きずってたと思います。」

「奈々さんもきっと辛かったでしょ?
結のせいでいろいろ迷惑をかけて、
ごめんなさいね。」

「いえ、結さんのお陰で、海翔はうちの
ところへ来てくれたんやと思ってます。
結さんには、感謝しかありません。」

奈々…
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