Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
「高鷹部長は理由なしに怒鳴ったりしないよ」

思わず箸を、パチン!と音が出るほど強く、テーブルの上に置いていた。

「なら、いいんだけどね」

「はる……」

「失礼します」

私が口を開こうとしたタイミングで、仲居が料理を運んでくる。
テーブルの上に並べている間、ふたりとも出方をうかがうように黙っていた。

「失礼いたしました」

仲居がいなくなり、さっき言いかけたことをどうしようか悩む。
言えばきっとまた、春熙を怒らせると気づいてしまったから。

「食べよ?
お腹、ぺこぺこだって言ったよね?」

さっきの私になんて気づかなかったかのように春熙がにっこりと笑い、ほっと息を吐き出した。

「初めての飲み会はどうだった?」
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