Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
それをわざわざ告白して詫びてくるなんて、高鷹部長らしい。

「別に怒ってないですよ。
私の立場が利用できるのなら、遠慮せずにどんどん利用してください」

「愛乃!」

「……!」

いきなり、高鷹部長に抱きつかれた。
春熙と違う、甘いのにスパイシーな、男らしい香水の香りでくらくらする。

「あー、高鷹部長が愛乃ちゃんにセクハラしてるー」

橋川くんに指摘され、高鷹部長はぱっと私から離れた。

「こ、これはセクハラとかじゃなく、……いや、やはりセクハラか?」

いやいや、そこで真剣に悩まないでください。
笑い飛ばせなくなりますから。

「その、すまなかった、愛乃」

「……いえ、気にしてない、ですから」
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