Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
「目が覚めたら愛乃がいなくて、僕がどれだけ心配したかわかる?」

携帯も置いていったから、春熙が心配だったのはわかる。
けど、ほんの少しだけ抜け出しただけなのに、こんなに責められなきゃいけないんだろうか。

「はい、ごめんなさい」

「よさないか、怯えているじゃないか」

「これは僕と愛乃の問題です、口を挟まないでくれますか。
だいたい、そもそもあなたが愛乃を呼び出したりするから!」

春熙が手を振り上げる。
思わず目を閉じたものの。

「俺は君に屈しない」

掴んだ手を、高鷹部長が雑に振り落とす。

「愛乃を……俺の部下を傷つけるというのなら、たとえ婚約者でも容赦はしない」

「……っ」

恥辱で顔を真っ赤に染め、拳を強く握って春熙はぶるぶると震えていた。
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