Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
少しだけつらそうな高鷹部長の声に、少しずつ感情が戻ってくる。

「でも君は今朝、辞めたくないと泣いたから。
――あの涙が、嘘だとは思いたくない」

「……なら」

私から出た声は、酷くか細くて震えていた。

「ならなんで、あんなことを言うんですか……?」

「……君の反応を確かめたかった」

ふっと唇を緩めて笑った高鷹部長は淋しそうで、胸が締め付けられる。

「もし本当に、東藤の言うとおりだったら?
そう思うと、……怖かった」

「高鷹、部長?」

彼はいったい、なにを言っているんだろう。

「最後にもう一度、確認する。
――愛乃。
君は本当に、それでいいのか」
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