Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
春熙の責めが一段と激しくなる。
手放しそうになる意識で必死に、どうすれば征史さんを救えるのか考えた。



目を開けると今日も、カーテンの間から薄日が差していた。

「じゃあ僕は会社に行ってくるけど。
いい子にしてるんだよ?
そうだ、今日は入籍記念日と高鷹を追放できるめでたい日だからね。
帰ったらお祝いしよう」

もう春熙は起きていて、ネクタイを結びながら私に話しかけてくる。

「……うん、楽しみにしてる」

春熙の目が一瞬、大きく見開かれた。
次の瞬間には泣きだしそうに細められる。
そんな彼に微笑み返しながら、だるい身体で腕を伸ばす。
応えるように春熙が顔を近づけてきて、その首に手を回した。
私の方へと引き寄せ、唇を重ねる。

「……春熙、愛してる」

「僕も愛してるよ、愛乃」
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