Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
今度は春熙の方から貪ってくる。
唇が離れると彼は、せっかく結んだネクタイを緩めた。
「会社、遅刻しちゃうよ?」
「こんなに可愛い愛乃を食べないなんてもったいないこと、できるわけないだろ?
それに会議は午後からだから大丈夫」
春熙と一緒に快楽に溺れた――フリをした。
「婚姻届、出しに行く時間なくなっちゃった。
ま、でも帰りに出せばいいし。
じゃあ、いってくるね」
「いってらっしゃい」
またネクタイを締め、名残惜しそうに私に口づけして春熙は出ていった。
いなくなると気合いを入れるように頬を叩く。
着替えが着物しかないから、仕方なくそれを着る。
いまからのことを考えたら手画きの京友禅に申し訳ないが、背に腹は代えられない。
リビングの窓の傍に立ち、気持ちを落ち着けるように大きく深呼吸する。
唇が離れると彼は、せっかく結んだネクタイを緩めた。
「会社、遅刻しちゃうよ?」
「こんなに可愛い愛乃を食べないなんてもったいないこと、できるわけないだろ?
それに会議は午後からだから大丈夫」
春熙と一緒に快楽に溺れた――フリをした。
「婚姻届、出しに行く時間なくなっちゃった。
ま、でも帰りに出せばいいし。
じゃあ、いってくるね」
「いってらっしゃい」
またネクタイを締め、名残惜しそうに私に口づけして春熙は出ていった。
いなくなると気合いを入れるように頬を叩く。
着替えが着物しかないから、仕方なくそれを着る。
いまからのことを考えたら手画きの京友禅に申し訳ないが、背に腹は代えられない。
リビングの窓の傍に立ち、気持ちを落ち着けるように大きく深呼吸する。