Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
ただし、出たときとは違い、正門から。
「いいんですか?」
「大丈夫」
道行く社員が私の姿を見てひそひそと話していて、ちょっと居心地が悪い。
「戻りました、高鷹〝社長〟!」
「……椎名。
それは俺をからかっているのか?」
眼鏡の奥からじろりと睨まれたものの、椎名さんは全く気にしていないようだ。
「えー、満場一致で次の社長に決まったって聞きましたけど」
「……誰だ、椎名に教えたのは?」
征史さんの低い声があたりを凍りつかせる。
おそるおそる手を上げたのは、橋川くんだった。
「はーしーかーわー」
「ひぃっ」
「いいんですか?」
「大丈夫」
道行く社員が私の姿を見てひそひそと話していて、ちょっと居心地が悪い。
「戻りました、高鷹〝社長〟!」
「……椎名。
それは俺をからかっているのか?」
眼鏡の奥からじろりと睨まれたものの、椎名さんは全く気にしていないようだ。
「えー、満場一致で次の社長に決まったって聞きましたけど」
「……誰だ、椎名に教えたのは?」
征史さんの低い声があたりを凍りつかせる。
おそるおそる手を上げたのは、橋川くんだった。
「はーしーかーわー」
「ひぃっ」