【最愛婚シリーズ】俺に堕ちろ~俺様社長の極甘な溺愛包囲網
それから二週間、何度か芽衣子さんのスマートフォンで駿也と連絡がとれた。

やはり公衆電話では、予定が合わずになかなか話ができない。

芽衣子の協力なくてしては、気持ちがおかしくなっていまいそうだった。

兄とはまったく口をきかない日々が続いた。

こうなったら根比べだとお互い意地になっている部分もある。

しかし根本的なことは何も解決していない。

いつまでも膠着状態が続くようであれば、わたしの方が先にまいってしまいそうだ。

日に日に暗くなっていくわたしを、芽衣子さんやまわりのみんなは心配していた。

仕事中はつとめて明るく振舞っていたけれど、いつまで持つのかぎりぎりの状態で過ごしていた。

家でひとりでいると、よくないことばかり考えてしまうので、ここのところなるべく残業を引き受けるようにしていた。

兄に遅いと言われても仕事であればそうそう文句を言われることもない。

嘘をつかなくてもいいし、都合がよかった。

一心不乱にカタカタとキーボードを叩いていると、ポンと肩を叩かれた。

振り向くとそこには笑顔の芽衣子さんが立っていた。
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