【最愛婚シリーズ】俺に堕ちろ~俺様社長の極甘な溺愛包囲網
……どうしよう、お金大丈夫かな。
「何だ、どうかしたのか?」
不安になっているわたしに気がついたのだろう。
わたしはお品書きで口元を隠しながら、恥をしのんで白状した。
「いや、あの……ずいぶん高そうなところだから、カード使えるかなぁって……」
「はぁ? 何言ってるんだ。俺が誘ったのに、お前に払わせるわけないだろ?」
「え、でも……」
食い下がろうとしたわたしだったが、カウンターの中から差し出されるおしぼりにそれを遮られた。
「おしぼりどうぞ。女将の千代子(ちよこ)です。主人とふたりでこのお店をしているのよ、こぢんまりとした店だからお金のことなら気にしないでね。
もらえる人からたくさんもらうことにしているの。うふふ」
笑顔の女性はクリーム色の綺麗な着物を身につけている。
その上に割烹着を着ていてとてもやわらかい雰囲気に癒やされた。
「そうですか。すみません、あんまりこういう場所に来たことがないので……」
顔が赤くなってしまったわたしに、千代子さんはチャーミングな笑顔を向けてくれた。
「あ、でも駿也くんは最近稼いでいるって聞いたから、たくさん頂いちゃおうかしら?」
「勘弁してよ、千代子さん」
皆川くんはおしぼりを受け取りながら、にこやかに笑った。
「赤城、暑いし一杯目はビールでいい?」
「あ、うん」
わたしの返事を待った千代子さんは「かしこまりました」と奥に戻っていった。
「何だ、どうかしたのか?」
不安になっているわたしに気がついたのだろう。
わたしはお品書きで口元を隠しながら、恥をしのんで白状した。
「いや、あの……ずいぶん高そうなところだから、カード使えるかなぁって……」
「はぁ? 何言ってるんだ。俺が誘ったのに、お前に払わせるわけないだろ?」
「え、でも……」
食い下がろうとしたわたしだったが、カウンターの中から差し出されるおしぼりにそれを遮られた。
「おしぼりどうぞ。女将の千代子(ちよこ)です。主人とふたりでこのお店をしているのよ、こぢんまりとした店だからお金のことなら気にしないでね。
もらえる人からたくさんもらうことにしているの。うふふ」
笑顔の女性はクリーム色の綺麗な着物を身につけている。
その上に割烹着を着ていてとてもやわらかい雰囲気に癒やされた。
「そうですか。すみません、あんまりこういう場所に来たことがないので……」
顔が赤くなってしまったわたしに、千代子さんはチャーミングな笑顔を向けてくれた。
「あ、でも駿也くんは最近稼いでいるって聞いたから、たくさん頂いちゃおうかしら?」
「勘弁してよ、千代子さん」
皆川くんはおしぼりを受け取りながら、にこやかに笑った。
「赤城、暑いし一杯目はビールでいい?」
「あ、うん」
わたしの返事を待った千代子さんは「かしこまりました」と奥に戻っていった。