【最愛婚シリーズ】俺に堕ちろ~俺様社長の極甘な溺愛包囲網
「勝手なことばかり言わないで。わたしとあなたのことは全部過去のことなんだから」
「俺はそのつもりなはい。何度言えばわかる」
「何度言われたってわからないわよ。第一わたしとあなたじゃ住む世界が違うでしょ。
わたしは十分それを理解しているの」
わたしの言葉に、駿也がそれまで浮かべていた余裕の笑みを消して眉を寄せた。
「住む世界ってどういうことだ。俺たちは今こうやって今同じ場所にいるだろ」
「違う、駿也は何もわかってない。これ以上話をしていても埒があかない」
「待て、まだ話は――」
わたしは駿也の言葉を遮るようにして、ポケットから名刺入れを出した。
「こちらがわたしの連絡先になります。皆川さんはお忙しいでしょうから、今後のやりとりは、メールかお電話でいたしましょう」
さっと立ち上がり、扉を開く。
まるで追い出すような格好だが、きっとこのままいても仕事の話にはならないだろう。
駿也は納得しない顔をしていたけれど、わたしが引く気がないのがわかったのか立ち上がりバッグを持った。出ていく駿也が振り返る。
「俺は、目的の為なら手段を選ばない。使えるものは何でも使う。
だから今回ひよりを指名したことも悪いなんてこれっぽっちも思っていない」
「ちょっと、何言い出すの?」
焦るわたしを無視して、彼は話を続ける。