獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
「女王であり、神官でもあるってところかな?」
鷹臣君のなぞなぞみたいな言い方にちょっと苛立つ。
「あ~、ちゃんと教えてよ」
「歴史には記されていない伝説の女王だよ」
彼は楽しげにヒントを出した。
『伝説の女王』……。
その言葉でパッと脳裏に浮かんだのは、セメフト。
記録を全部消されたのか、神話という形でしか彼女の名前は出て来ない。
鷹臣君の研究では、エジプト史には二王並立時代があるらしい。
それは紀元前千四百年ごろ。
ナイル川が氾濫して民が貧困に苦しんでいたが、その当時のファラオは暴君で他国への侵略のために民からたくさんの税を取り立てた。
その民を救うために女神が地上に降り立ったというのだ。
その女神がセメフト。
セメフトは人間となって神殿を造り、ファラオを国から追放。セメフト女王となって国を統治。
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