獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
知るのが怖かったけど思い切って聞けば、彼は勿体ぶった言い方をした。
「なにもなかったと言えば嘘になるけど、一線は超えてないよ」
身体を重ねていないことにホッとするも、前半の言葉が気になる。
「……一線は超えてなくてもなにかしたの?」
「なんだろうね?」
鷹臣君はフフッと笑ってはぐらかした。
これ以上追及するなって本能が告げる。
今の彼はどこか危険な雰囲気がある。
「……その誤魔化し方、ズルい」
上目遣いに鷹臣君を見れば、彼は意地悪な顔で言った。
「覚えてない鈴音が悪い。もう外でお酒を飲むの禁止だよ」
「え~、でも友達の付き合いとかあるし。それは、横暴すぎるよ!」
声を大にして反論したら、彼に冷ややかな目で言われた。
「それで、こうやってホテルの部屋に連れ込まれるのがわからない?自分がなにされたかも覚えてないんだよね?」
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