獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
少しドキドキしながら言えば、彼は「風邪引くからダメだよ」と、バスルームからドライヤーを取ってきた。
「ほら、そこの椅子に座って」
言われるまま椅子に座れば、彼が慣れた手つきで私の髪を乾かす。
「昔、こんな風によく鈴音の髪乾かしてあげたの覚えてる?」
鷹臣君が懐かしそうに言う。
「……うん」
幼稚園までは彼と一緒にお風呂に入って、今みたいに髪を乾かしてもらった。
本当のお兄ちゃんみたいに優しくお世話してくれたんだよね。
今でも鮮明に思い出せる。
「はい、終わったよ」
鷹臣君が私の頭をポンと軽く叩いたその時、ピンポーンとインターフォンが鳴った。
「いいタイミングできた」
私にニコッと笑うと、彼はスタスタとドアに向かった。
「ルームサービスをお持ちしました」
男性の声がして鷹臣君がドアを開ける。
私がシャワー浴びてる間に何か頼んでくれたのかな。
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