夢原夫婦のヒミツ
佐介が買ってきた料理を囲みながら、改めてふたりから報告を受けた。

「佐介に告白をされて愛実から話を聞いて、ひとりで考えたんだけどね。私も自分で気づかなかっただけで、ずっと佐介のことが好きだったのかもしれないって思い始めて……」

そう言うと隣に座る佐介を見て、幸せそうに笑う蘭に胸がいっぱいになる。

「そうしたらもう気持ちが止まらなくて、佐介に返事をしたの」

「ね?」と言いながら笑う蘭を見る佐介の目は、もう甘さ全開。目の前に座る私は目を瞑りたくなるほど。

だけどふたりがうまくいってくれて、本当に嬉しい。

「おめでとう。……よかったね、佐介」

佐介の気持ちをずっと知っていたからこそ、自分のことのように嬉しくなる。

「愛実には色々と相談に乗ってもらって、ありがとうな」

「ううん、そんな。本当によかった。今日はおめでたいね。蘭の誕生日にふたりがうまくいったお祝いだ」

その後、美味しい料理を食べながら楽しい時間を過ごしていった。
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