mirage of story
〜6〜








最後の、最期の戦い。
終わらせる哀しすぎる戦い。



敵、味方。
立場はまるで真逆の位置に置かれていても想う先は同じ。

想いは一つ。
そしてその想いは抱く人と共に、一つの残酷な戦場に会す。










仲間を想う彼等は遠く湖を渡り、また一人は力の限りに大地を蹴って駆け抜ける。

その両者が向かうそこには、長い間擦れ違ってきた互いの想いにケリを付けた敵味方であったはずの二人。



そしてその影に迫るは、世界で唯一最悪の結末を願う背徳の黒。
姿を見せぬ黒は世界の終焉の仕上げに、塗り重ねてきた闇に最期の闇を塗る。








魔族と人間。
人間と魔族。

殺し合う二つの種族が互いを殺し自らが生きるために戦い会す地に、運命は彼等を集結させた。

















遥か昔に神が仕掛けた儚く哀しい物語が今、終焉を迎える。










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