mirage of story









ドォンッ。

ドオォンッ、ズドォンッ!



シエラの言葉に被さるように爆発音が広がる。

ハッと意識をシエラから音のする方に切り替えれば、破壊され崩れる世界。
竜とロアルの、本格的な世界に対する破壊活動が始まる。






ドオォォオンッ!


繰り返し何度も何度も放たれる破壊、攻撃。

遠くで今まで在ったはずの大地が消し飛び、闇に覆われ広がっていたはずの空が割れた硝子のように崩れ落ちる。
此の世が、此の世で無くなっていく。


















「―――シエラ。

俺は............俺はもしも俺達が敵味方になって生きてきた月日が仕組まれていて、本来とは違った運命だったとしても、その月日が無駄な日々だったとは思わないよ」



「..........」






「俺は君が、ルシアスが人間達に殺されたのだと知らされた時からずっと復讐のためだけに生きてきた。
その月日の中で沢山の間違いを犯した。


恨みや憎しみの日々だった。
........だけど俺には、その全てが無駄であったとは思わない。

少なくともこの月日の中でやってきたことや感じたことは、全部俺自身の意志だった。
裏に誰のどんな思惑があったとしても、俺は俺自身の運命を生きてきたから」






壊されていく世界を前に、もう時間が無いと知った。

突きつけられた事実とシエラの感情に揺さぶられた言葉を前に、自分でも驚くくらい冷静に過去を振り返り言葉に出していた。



ライルは、隣に居るシエラの肩にそっと手を置いて強く彼女の瞳を見つめる。
不覚だが、こんな時にでも彼女の水色の瞳は綺麗で少しの間だけ見惚れた。








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