mirage of story












「―――まぁ、この言伝は嬢ちゃんの所に来るついでだからなぁ。

さてさて!
本題は嬢ちゃんの安否を確かめることと、この下らない戦いを終わらせることなんだが.......前者は問題無さそうか!」




会話が終わったことを強調するような、ジェイドの仕切り直す声。


会話の内容についていけない二人は言及しようと口を開き掛けたが、その声に押し殺された。

それは何処か、ジェイドが言及されるのを拒んでいるようでもあった。












「それで、だ。

後者の方に移るために後ろの方にロキちゃん達を待たせてあるんだが.........魔族のお偉い隊長さんよ?


こっちとしては―――人間側としては、このまま戦いで決着を着けても一向に構わねぇんだが。
今はそんな場合じゃねぇと思うんだわ。

嬢ちゃんとお前の様子を見る限り、お前が人間に憎む理由も無くなったと思うが........魔族側の指導者として、お前はどうしたい?」





仕切り直した調子のままにジェイドはライルに言葉を向ける。


ヘラヘラしていながらも、この状況での時間の無さは承知しているらしい。
答えを導くような言葉で、ライルに答えを求めた。





「ライル」


シエラも名前を呼び、答えを促した。















「戦う意味は、もう無い。

戦うべきは、倒すべきは人間じゃない。
魔族も人間も、倒すべきは同じだったんだ。


...........人間と戦っている全ての兵を退かせる。人間と協力して、世界を守る術を考える」





「―――はい、了解!
じゃあ、早いとこ行動に移さねぇとなぁ。

まぁ、優秀な隊長さんのことだ。
そんなこと、あっと言う間にやっちまうかな?」









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