mirage of story
「...........時間に余裕は無い。今すぐ動こう。
今は運良く奴等の攻勢も止まってるしな。
この機を逃すわけにはいかないだろう。
炎竜、それに水竜。
今この世界に起こっていることを、世界の本当の現状を戦場中に今すぐに伝えたい。
何か、手はないか?」
今は攻撃する手を止めている、遠くの黒い影をその場に居る全員が見つめる。
何が起きて攻撃が止んでいるのかは、やはり分からない。
だけれど今は行動を起こす好機には間違いはなかった。
"無理だ"
ばっさりと答える声。
「無理、ですよね」
「んな、きっぱりと」
「.........やはり、この足で駆けるしか――――」
そして三者三様答える声。
"............待ちなさい。
話は最後まで聞くものだと、人は知らないのか?
この広い戦場の隅々にまで一瞬でなど、無理だ。
―――君達、人の手にはな。
だが生憎、我は人ではない"
「っ!」
今度は三人が、同じ反応だった。
"この件に関しては我に任せるがよい。
君達は君達がすべきことをやりたまえ。
..........この静寂も、いつまで続くか分からない"
.