mirage of story
 
 
 
 
 
 
カイムは、どこか哀しそうな視線をシエラに向けた。





「......あぁ、そんなこと気にしてたの?

大丈夫。カイムは当然のこと言っただけだもん。
私だってこの街に危険が及んでるって分かって放っておけない」






「.....それに、私たちの目的は魔族を倒すことだけじゃなくてこの世界で哀しみが、これ以上増えないようにすることだと────私は思ってるから。

カイムが言った言葉は、勝手なんかじゃない。
カイムは正しいよ」





「───ありがとう。

なぁ、シエラ....俺達に、何が出来るかな?」 






「────分からない。

だけど、もう......私の村みたいなことは起こさせない。それだけは、分かってる」





シエラの瞳に、強い光が揺らめく。






「.......だな。
もう、あんなこと起こさせちゃいけない。

.......何か考えよう。
何も出来ずに、終わってしまう前に」





何もしようとしなければ、また何も出来ずに
すべてが終わってしまう。 


....取り返しが付かなくなってしまう。






そうなってしまう前に何か手を打たなければ。

カイムは、決意を手に力を込めた。







「.......カイム?」





 
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