mirage of story
「......うん。
カイム、本当に何かあったなら言ってよね。どれだけでも話聞くから」
そう言うとシエラはカイムを一瞥した。
「.....じゃあ私、寝るね」
シエラは心配そうな視線を送ると、その場を立ち上がる。
どっこいしょっと、歳には合わない掛け声と共に。
「じゃあ......おやすみなさい」
「あぁ.....おやすみ、シエラ」
─────ガチャン.....。
シエラは軽くカイムに微笑みを残して、部屋を後にする。
また一人になった部屋の中、カイムはまた月を見上げた。
(俺も.....今夜は寝よう。
─────どうするかは、明日みんなで話し合おう。
それが.....今、出来る最大のことだ)
そう心の中で呟くと、
カイムはゆっくり立ち上がり、隙間から零れる月明かりに背を向けた。
そしてそのまま一回大きく伸びをすると、静かにベッドへと向かっていった─────。