mirage of story
(────何か、無理してる?)
考えれば考えるほど、心配になる。
─────この気持ちは.....一体何だろう?
(もしかしたら....私のせいなのかな?)
自分のせいでカイムに無理を掛けているんじゃないか?
自分の我儘に無理矢理、付き合ってくれてるのではないか?
心配で....心配で気持ちが落ち着かない。
自分のことなんかより、カイムのことが気になって仕方ない。
カイムの存在が......シエラの心の中を支配する。
(仲間だから.....心配するのは当たり前....なんだけど。
────何だかカイムが哀しそうにしてると胸が....痛くなるんだ)
カイムが哀しそうな表情の時には、胸がズキッと痛む。
笑ってる時は、何だか嬉しくなる。
(────この気持ちは.....何だろう?)
シエラは、自分の心に戸惑いを隠せなかった。
こんな気持ちになったのは......シエラの記憶の中で、初めてだから。
(─────こんな気持ちになったのは、初めて。
........なのに)
シエラは、自分の手を胸にあてる。
(なのに......私、この胸の痛みを知っている気がする。
この胸の奥が.....キュッとするようなこの痛み─────)