mirage of story
 
 
 
 
 
 
 
睨む訳でも無い。
笑う訳でも無い。

開かれた扉の先の青色の瞳は、ただただ男達を見た。









「..........」



ッ。
暫く無言が続いた後、青色の瞳のその人つまりライルは静かにその部屋の中へと足を踏み入れる。








「た、隊長!
今から隊長の所へ向かおうとしていた所でして―――あの、王とのロアル様とのお話は?」




静まり返った部屋の中。
こんな状況に置かれた男達。
送られる視線を前に、今まで口にしていたこととは全く逆の言葉が飛び出る。


本人を前にしては、愚痴の一つも言えない。
この状況でこの男達の心の小ささが見て判る。










「もう王と話は済ませた。
突然だが今から軍議を始める、急ぎで準備をしてくれ」




ッ。
部屋へと踏み入れたライルは何事も無かったように男達の横をすり抜けて、慣れたように着ていた上着を壁のフックへと掛ける。

そうだった。
此処は彼の部屋でもあるのだ。

彼は上着を掛けるとスッと自らの椅子にふてぶてしく座る一人の隊員の男を静かに見る。
特別彼は威圧するつもりも無かったが、男は青ざめハッとしたように椅子から飛び退く。








「す、すみません!

.........えっとそれで隊長?
軍議というと、何かあったんですか?」





滅多に行われることのない、この先鋭部隊の軍議。
その軍議を今から行うという言葉に思わず食い付く。









「.........ロアル様から先鋭部隊への出撃命令が出た。
そのことで話がある。
無駄な話をしている暇は無い、早く準備に取り掛かれ!

まぁ参加したくないのならば別だが」







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