mirage of story
「本当だ.....って、ルシアス!?何処に行くんだよ!」
「何処に行くって、人が倒れてるんだから助けに行くに決まってるでしょう?
ほら、ライルも早く!」
そう言うと視線の先で倒れる人の影に駆け寄る彼女。
困っている人傷ついている人を見ると放っておけない、それが彼女。
心優しきこの国の姫である。
「貴方.....大丈夫?」
パタパタと小さな足音を立てて倒れる人に駆け寄る。
そして声を掛けてみる。
――――。
だが返事は返ってこない。
「ルシアスどうしたんだ?その人......」
「ライル、どうしよう!
話し掛けても返事がないの!」
自分の元に駆けてきたライル。
彼女は困った表情を向けた。
ッ。首を傾げてこちらを見上げる彼女に不覚にもライルの胸の鼓動が速くなる。
「と、とりあえず!何処かに運んだ方が運ぼう!」
「う、うん!」
彼女の性格上このまま放って置くわけことは絶対に出来ない。
――――。
そして、倒れるその人に手を掛けようと手を伸ばす。
だけれどその手は後ろから掛けられた言葉と後ろに引っ張られる感覚によって止められる。
「駄目だよ!姫様!」
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