mirage of story








夜が明けて、世界に朝がやってきたのだ。









――――パタンッ。

支配されていく白の中、ジェイドは開いていた本を閉じた。
音だけが小さく響く。




白い光の中、ただ輪郭だけを浮かび上がらせる彼。

その表情は見えないが、心なしか笑っているようだった。







 
< 787 / 1,238 >

この作品をシェア

pagetop