社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~
食べても太らない体質で、私の茶碗の三倍はあるどんぶり茶碗を使っているし、おかわりまでする。それなのに手足はすらりと細長く、ジャージに包まれた肩は尖っているみたいに細い。
「私はあんたと違ってすぐ肉がつくの。こんな時間に好きなだけ食べたらどんな恐ろしいことになるか……」
ただでさえ背があるのだ。これで横にも大きくなってしまったら目も当てられない。
「仕事忙しいの?」
梨香が操作するスマホの画面には『22:45』と表示されている。具体的な数字を見た途端、力が抜けそうになった。
一時間ちょっと残業をしただけで、家に帰る頃にはこんな時間になってしまう。それでも、寝る時間を確保できるだけマシだし、通勤距離を考慮しなければ職場への不満はない。
「前職に比べたら天国」
「ふうん」