いちごキャンディ×ブラックチョコレート
「あの……」


汐理さんは私をじっと見る。

そんな瞳を私もじっと見つめ返しながら思ってることを口にした。


「汐理さんは好きな人がいるのに私とあんなことになって、後悔しているんですよね?」


ついに聞いてしまった。

口に、言葉にしてしまった。

思わず目をぎゅっと瞑る。

返ってくる言葉が怖い。


「後悔は、して……いる」


ほらやっぱりね。

否定されるわけないじゃない。


「でもそれは違う後悔で、別に依知子が嫌とかそういうんじゃなくて」

「どういう意味……ですか?」


後悔している。

だけど、そういう意味じゃない。

なら、それはどういうことなんだろうか。
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