いちごキャンディ×ブラックチョコレート
それからさらに1週間後の金曜日。


「楢本」


再び槇さんが私の席に来た。

その手には大量の何かお菓子がある。

またそのお菓子を私に渡す気であろう。


「ま、待ってください!!まだお菓子大量に残ってます!!」

「どれくらい?」


槇さんがそう尋ねてくるので、袋に入った大量のお菓子を見せる。


「ほら、こんなにたくさん」

「なるほど。とりあえずこれもあげる」

「え」


拒否することもできず、袋には追加でお菓子が入っていく。


「……」

開いた口が塞がらないというのはこのことだろう。

本当に何も言えなかった。
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