お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
自分の車でここまで来た修矢だったが、ハートウエディングの了承をもらい、いったん駐車させてもらうことにした。
呼びつけたタクシーに修矢を乗せてマンションへ急ぐ。このあとは病院に戻る必要がないというから、ひとまずはよかったと千花は安堵する。
修矢はすぐにシートにもたれて目を閉じた。
大丈夫だと強がっていたが、やはり辛そうだ。
「大丈夫ですか? 久城総合病院に戻って、先生に診てもらいましょうか?」
「俺は医者だ。その必要はない。たまにあることだ」
修矢によると、一年に一度くらい高熱を出すことがあると言う。このところ手術が立て続けにあり、休みを返上したことも影響しているのかもしれない。
ひと晩寝れば回復すると豪語する修矢とマンションへ戻り、着替えた彼をベッドに寝かせる。体温を測ると、予想より高い三十八度八分だった。
「なにかほしいものはありますか?」
ベッドサイドに跪き、修矢に顔を近づける。その唇が動くのを真面目に待っていると、
「千花」
修矢が吐息で囁いた。