お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
(ここは小児内科……。外科ってどこだろう?)
待合室も通り抜けキョロキョロしながら千花が歩いていると、遠くに目当ての修矢の姿を発見した。
「しゅ……」
名前を呼んで足を速めようとしたところで、入院患者らしき病衣姿の子供が修矢を「先生」と呼び止める。七歳くらいの男の子だ。
千花はその場で足を止め様子を伺った。
「ねぇ先生、僕、本当に治る?」
そう言って不安そうに見上げた男の子の前に修矢が跪く。目線を合わせて男の子の肩に手を置いた。
「大丈夫だ。先生が絶対に治す。そう約束しただろう?」
「うん、そうだけど……。それじゃまたみんなと一緒に外で遊べるようになるんだよね?」
「ああ。走ってもジャンプしても、なにをしても平気。無敵だ」
修矢の頼もしい言葉に男の子の顔から笑みがこぼれる。拳を握り、修矢は男の子とそれをコツンとぶつけ合った。