お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました

そんなことを考えながら、修矢が食べる様子を眺める。

そうして修矢は、ひとり分にしては多い弁当をひとつ残らず平らげてしまった。みごとに完食だ。
修矢は「うまかった」と満足そうに、千花がポットから入れたお茶も飲み干した。


「ひとつ気になっていることがあるんですけど、聞いてもいいですか?」
「気になること?」


修矢が訝し気な顔をする。


「修矢さんのお兄さんにまだお会いしたことがないんですが、ご挨拶とかしなくても大丈夫ですか?」


修矢が千花の両親にしたように千花も修矢の両親には挨拶に行ったが、彼にはまだ会っていない。確か一樹といったか。


「今、日本にいないから」
「デザイン会社を経営していらっしゃるんですよね? 海外に会社があるんですか?」
「いや。視察も含めて長期間イタリアに行ってるだけ」
「そうなんですね」


そうなると挨拶は結婚後になるのだろう。

< 169 / 271 >

この作品をシェア

pagetop