お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
トクンと弾んだ千花の鼓動。そっと引き寄せられてその腕に抱きしめられると、一気に心拍数が上がっていく。
「これで千花は俺のもの」
修矢の声が、千花の鼓膜を優しく震わせる。それはいつもぶっきらぼうな修矢の、とびきり甘い声だった。
顎を持ち上げられて重なった唇は、すぐに熱を帯びていく。慈しむように啄む軽いキスをされているだけで、千花は身体中が痺れるような感覚だった。
薄く開いた唇の隙間を縫って侵入してきた修矢の舌が、ゆっくりと千花の口腔内を動き回る。歯列をなぞっては絡まる舌。じっくりと時間をかけるキスに、千花の身体から力が抜けていく。かろうじて立っている状態だった。
(もう立っていられない……)
そう思った瞬間、千花の身体がふわりと浮く。修矢に抱き上げられたのだ。
「しゅ、修矢さん、待ってください、シャワーを……!」
このままだとベッドへ直行されてしまう。結婚式では汗もかいたし、そんな状態で修矢と身体を重ねるのはできれば避けたい。