お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
寝息を立てて眠る修矢の顔を眺めているうちに、千花は吸い寄せられるようにしてその唇にキスをした。その瞬間、修矢がゆっくりと瞼を開ける。
「ごめんなさい、起こしちゃいました?」
焦って謝る千花に修矢がニヤリと笑う。その次の瞬間、修矢は上体を起こして千花を組み敷いた。
「おはようのキスはこうするんだ」
そう言うなり、修矢が千花の唇を塞ぐ。
挨拶どころのキスではない。昨夜の情事がフラッシュバックするような激しい口づけだった。
抱き合っていたのは、ほんの数時間前のこと。千花の身体の奥に残っていた熱が、すぐにも目を覚ます。修矢に素肌を撫でられ、千花の口から甘い声がこぼれては消えていく。
そのとき不意に、さっき聞こえた電子音が再び千花の耳に届いた。
(もしかして、修矢さんのスマホ?)
そう思った千花が唇を離してキスを止める。
「修矢さん、電話じゃないですか?」
修矢は動きを止めて耳を澄ませるようにした。