お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
製薬会社の令嬢であれば、久城総合病院とも強い結びつきがあるだろう。
そんな女性の娘が修矢をパパと呼ぶ理由は、どうしたってひとつしかない。
「……優奈ちゃんは修矢さんの子供なんですか?」
「や、やだなぁ千花ちゃん、なに言ってんだよ」
「だって、そうなんですよね? パパって呼ぶってことは、それ以外にないじゃないですか。ほかになにかありますか? パパって父親ってことですよね?」
明らかに動揺する一樹を見て千花にまでそれが伝染し、次から次へと疑問をぶつける。頭の中はパニックだし、心はボロボロだ。
「まぁまぁ落ち着いてよ」
どうしたら落ち着けるのか、逆に教えてほしい。千花は荒ぶる気持ちを持て余し、どうしたらいいのか自分でもわからない。
一樹が否定しないということは、優奈は修矢の子供なのだろう。どういう事情があるのか知らないが、美和子との間にもうけたひとり娘。
(修矢さんは、どうしてそんなに大事なことを黙っていたんだろう……。どうして教えてくれなかったの?)
今にも千花の目に涙が溢れそうになったとき。