お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
「病院に行ったら、修矢さんをパパって呼ぶ女の子がいて、そこにすごい美人が現れたから……。しかも修矢さん、めったに見せない優しい顔をして笑って。……だから特別な人なんだと。きっと家族は私じゃなく、あっちなんだって。だから婚姻届も出さずにいたんだって」
運転席から手を伸ばしてきた修矢が千花を抱きしめる。
「美和子は幼馴染。それ以上でもそれ以下でもない。自然と笑えるのは、兄弟の感覚と変わらないから」
「でも、優奈ちゃんを見た修矢さんの鼻の下はデレッと伸びていましたよ」
心配させた修矢に千花が一矢報いる。このくらいの報復は許してほしい。
パッと千花を離した修矢が憮然とした顔をする。
「伸びてない」
「伸びてました」
そんな言い合いを何度か続け、不意打ちで唇が重なる。
すぐに離れた修矢は、鼻が触れ合う距離で千花を見つめた。
「俺がデレッとするのは、千花にだけ」
「……本当ですか?」
「信じられないのか」