お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
部屋は全室スイートタイプ。ベッドルームにリビング、バスルームはもちろん、ゆったりとしたソファベッドが置かれた星を観察するためだけの天窓付きの部屋まであり、ラグジュアリー感が満点。どこを見ても千花からはため息が出た。
夕暮れ時が迫ると、窓から見える庭にはキャンドルがいくつも灯され、美しい景色を映し出す。
ヴィラのダイニングでフレンチの夕食をとったあと、ふたりは星を観察しようと、ソファベッドに並んで横になった。
繋いだ手のぬくもりが、千花の心を穏やかにさせる。
空がよく見えるように部屋の明かりを極力落とすと、大きな天窓からは都会では決して見られない星が無数に見えた。
「すごく綺麗」
普段、街の明かりに隠れて見えない空が、こんなにも美しい光を放っていることに千花は感動してしまう。どれくらい眺めていても飽きる気がしない。
千花はふと、修矢の視線を頬に感じた。
「千花、少し疲れたんじゃないか?」
さっきの夕食で、千花があまり食が進んでいないことに修矢は気づいていたようだ。