お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
「まぁ拒否されたとしても認められないけど」
「えっ……」
それなら聞く意味はあるのかと問いたい。が、下手に反抗して、さらなる砲撃を受けたくもない。
「それから、できるだけ早いうちに一緒に生活を始めようと思ってる」
「結婚前から!?」
「俺たちはお互いのことをよく知らない」
それはそのとおり。修矢が小児外科医であること以外は知らないといってもいい。
修矢だって、千花が弁当屋の娘ということだけしか知らないだろう。手痛い失恋をした、どうでもいい情報は持っているが。
「だから結婚までに距離を縮めた方がいいだろう」
「でも、住む場所はどうするんですか?」
すぐに見つけるのは大変じゃないだろうか。ただでさえ結婚式の準備が始まるだろうに。
(……って私、すでに結婚を了承したみたいになってる!)
自分が結婚前提の思考回路になっていることに気づき、慌ててブレーキをかける。