お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました
「修矢さんは、私のことを好きになるつもりはあるのかな」
自分のことは好きにさせると言っておきながら、修矢自身はどうなのか。千花にとってはそこも大事なポイント。
千花はキスされた唇を指先でなぞり、慣れない草履の音を鳴らしながらエントランスへ入った。
千花が玄関のドアを開けて中に入ると、待っていましたと幸助と美幸がやってくる。ふたりもまだ帰ったばかりなのか、スーツにワンピースとドレッシーな姿のままだ。
「修矢さんはどうだった? 父さんの予想したとおりのいい青年だっただろう?」
「素敵な方だったわよね」
廊下を歩く千花の両脇から、ふたりがうきうきとした顔を覗かせる。興味津々といった感じだ。
「……うん、まぁ」
ぶっきらぼうで俺様な態度を思い出した千花が曖昧に答える。いきなりキスをする男がいい青年かどうかは、ちょっぴり疑問が残る。
「それで? どうするの? お断りしないでしょ?」