お見合い婚 俺様外科医に嫁ぐことになりました

『お見合いの話も今聞いたばかりなのに、二ヶ月後には結婚!?』
「二ヶ月後じゃなくて、二ヶ月以内なの」


細かいことだが千花が訂正を入れる。なんせ二ヶ月と期間が短い。〝後〟と〝以内〟では全然違うのだ。


『どうしていきなり? もう恋も結婚もしない!って、ずっと言っていたじゃない』


一生東子と生きていくの!なんて言っていた時期もあったことを千花は思い出した。東子にしてみればはた迷惑な話だっただろう。


「そうなんだけどね……。親にもそろそろいいんじゃないかって。お相手にも、『その男に今でも貴重な時間を割いているのと同じことだ』って言われてドキッとして」
『相手にも失恋した話をしたの?』
「詳しくはしてないけど、なりゆきで」
『で、なりゆきで結婚するんだ』


それでいいのかと、東子の口調は言っていた。

千花は、自分の心にもう一度問いかけてみる。本当にあの人と結婚していいのか。一生添い遂げる覚悟はあるのか。
けれど、出てきた答えは曖昧。してみなくちゃわからないという、破れかぶれとも言えるものだった。

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