年下御曹司の、甘い提案が聞きたくて。
はぁ…と深い息を吐き出す輝。
私の肩に擦り寄ると額を乗せ、しみじみ反省している…と声にした。


「俺、どうしてもっと早く、望美にプロポーズしなかったんだろう。今更の様な感じで告げて、遅すぎたと反省してるよ」


腕を緩めると見下ろしながら伝えてくる彼。
私はそんな輝を見上げ、確かにずっと熱い言葉を待っていたんだけど…と思い返した。


「……私は、今でも遅くないと思ってるよ。いろんなことを分かり合えた今だからこそ、輝のプロポーズには意味があると思うし、それがなくても私はきっと、ずっと輝を好きでいたと思う」


だから、何となくお母さんの気持ちも分かる…と言うと眉間に皺を寄せられ、俺は間違ってもあんな野郎と同じことはしない、と宣言した。


「俺は、望美の親のように相手を大事にして守り抜いていくんだ。例えばどんなに苦しい未来が待っていたとしても受け止めて、一緒にそれを乗り越えて行く、とこの場で誓ってもいいよ」


だから共に生き抜こう…と覚悟を話す彼の唇が触れる。
私はそれを受け止めて胸を弾ませ、本当に自分が欲しかった言葉は、もしかするとこれだったのかも…と気がついた。


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