【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜



最初はリナちゃんの代わりに頑張ろうという気持ちだけだったけど、今は少しでも頑張っているみなさんの力になりたいと思う。



「体調はすぐに戻すので、また皆さんのサポートさせてくださいっ……」



どれだけきつい練習を一生懸命こなしているのか、この5日間で見に染みたから。

私には到底出来ない。すごいことだなぁと尊敬している。



再び微笑むと、彼らは目をぎょっと見開きながら、揃って首を縦に振った。



「も、もちろんです……!俺らも早く静香さんに復帰してもらいたいなぁっ思ってて……!」

「ていうか、できるならずっとマネージャーでいて欲しいなって……あはは」

「し、静香さんがいないと、華がないというか……」



口々にそんなことを言う部員さんたち。

彼らの冗談に、思わず笑ってしまう。
< 350 / 507 >

この作品をシェア

pagetop