【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
「ふふっ」
もしかして、笑わせようとしてくれているのかな……?
みんな、いい人だなぁ……。
「……っ!!」
驚いた表情でこちらを見ている3人にも気づかず、私はそんなことを思っていた。
じーんと、胸の奥が暖かくなる。
その時、食堂の方から大きな声が聞こえ、ハッと我に返った。
そうだ、食堂の方が騒がしかったから……向かってる最中だった。
「あ……私、行きますね。夜の練習も頑張ってください……!」
「は、はい!」
3人さんに挨拶をして、少し急ぎ足で食堂へ向かった。
「やべー……笑顔の破壊力……」
「俺、腹減ってるけどこの後の練習死ぬ気で頑張れる……」
「俺も……」